(2) 子供の問題について


  • ご夫婦の間に未成年の子がいる場合には、夫婦どちらか一方を親権者と定めなければ離婚できないと民法819条に決められています。
     
  • 親権者はどのように決める?

  • ①父母(夫と妻)の合意がある場合
  • 協議離婚の場合は、父母が話し合いで親権者を決めることができます。
    財産分与や慰謝料の内容でもめて、離婚調停になっている場合も、親権は父母で話し合い、決定することができます。

  • ②父母(夫と妻)が互いに親権を譲らない場合
  • 話し合いや調停を行っても、双方が親権を譲らない場合には、裁判所の審判や判決で親権者を決めることになります。


  • 養育費はどのように決める?

  •  養育費とは子を監護していない親から、監護している親に対して支払われる養育に関する費用をいい、その金額については、協議離婚の場合、双方の協議で決まります。
     協議で決まらない場合は、調停→審判と進みますが、東京家庭裁判所、大阪家庭裁判所の裁判所調査官が共同作成した「算定表」(裁判所リンク先)に父母の年収を当てはめ、適切な額が決められるようになっています。
     養育費の額については、調停や審判でこの「算定表」が用いられることが常態化しており、協議の場合にも「算定表」で決められるようになっています。
    もっとも養育費は、いったん決めても、事情の変化に応じて、増額請求減額請求も可能となっています。
    • 養育費が支払われなかったら?
     
  •  養育費の最終支払いは、子供が20歳になるまでか、大学を卒業する23歳までとすることが多いようです。このように、養育費の支払義務は、長期間続くのが通常です。そうした中で、支払いが滞るケースも少なくはありません。
     通常、当事者間の合意では、裁判を起こして判決を取らなければ、強制執行をすることはできませんが、調停で合意した際に公正証書を作成した場合には、裁判をすることなく、すぐに強制執行をすることができます。
     なお、通常、給与の差押は手取額の4分の1が限度ですが、養育費と婚姻費用だけは、手取り額の2分の1まで差押が認められています。
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  • ①「履行勧告・・・ 養育費などについて調停や審判などの取決めをしたにもかかわらず守られない場合、裁判所を通じて、相手に対し、支払いを履行するように勧告する「履行勧告」の制度があります。ただし、履行勧告自体には法的強制力がないため、相手が応じない場合には、強制執行を検討することになります

  • ②「強制執行(差押え)・・・ 養育費の支払いがない場合、預貯金や給与などから差押えによって回収することができます。給与等継続的な支払いがなされるものを差押える場合、未払分だけでなく、将来の分まで差押えができます。例えば,現在5歳の子どもが20歳になるまで養育費を支払うと調停で決めたものの、支払いがなくなった場合、今後15年分の養育費が支払われるまで差押えをすることができます。 
    差押えの対象として、給料債権が差押えられた場合、裁判所から勤務先に通知が送られますので、養育費の未払いが勤務先に知られてしまうことになります。


弁護士に依頼するベストタイミングはここ!

  • 差押えをするためには,養育費について口約束やメモ書きでは対応できません。調停調書や公正証書などの「債務名義」を離婚の際に作成しておく必要があります。
    そのため、養育費について取り決めをする場合には、一度弁護士に相談することをお勧めします。 
    また、支払い義務がある場合には、万が一支払えなくなったときに、給料の半分が差押えられる可能性があることを知っておかなければなりません。養育費の金額は慎重に決めるとともに、未払いをしないようにすることが重要です。 

 

 

  • 面接交渉について

  •  面接交渉権とは、離婚後に親権者とならなかった方の親が、別れて暮らしている子どもと会う権利のことをいいます。
     面接交渉権は、民法766条の「子の監護に関する処分」として裁判所も認めるものですが、その実現は、実際にはなかなか難しいと言わざるを得ません。


  • 離婚後、子供に会う方法は?

  •  離婚の際に、当事者同士で子供との面接交渉について話し合いが合意されればよいのですが、当事者同士での話し合いができない、または決裂した場合には、家庭裁判所に面会交流の調停を申し立てることができます。
     ただし、面会は、親権者にとっても子供にとっても負担になる場合があります。
     調停でも、裁判所から面会の回数や時間等の制限を受け入れるように求められます。調停で話し合いがつかない場合、審判を経て、裁判官が面会交流の可否を決定します。


  •  離婚することで二人は別々の人生を歩むことになったとしても、お子さんが二人の子供であるという事実は変わりようがないことです。お父さんとお母さんはあなたのことが大切で、ずっと成長を見守っているよ、という気持ちが伝わるような対応ができるよう、弁護士としてお手伝いできたらと思っています。
  •  親権、養育費、面会交流等について不安なことがあれば、一度弁護士にご相談されることをご提案いたします。